「聴覚障害の最大唯一のハンディキャップは心理学的なものである」ということが数多くの論文で発表されています。
これは、不安・自信喪失・防御・怒り・拒否・社会的引きこもり・挫折感・敵意・不活発・憂鬱・あきらめ・消極性などがありますが、聴覚障害者の場合、これらの状態を引き起こす力から逃れられない、これらは知らないうちに次第に進行する、社交関係への不可逆的な影響があります。
- ●記号のレベル
- 普段、我々が日常生活でごくふつうに行っている会話を主としたコミュニケーションのレベルです。
- ●信号・警告のレベル
- 簡単なものでは目覚まし時計の音や自動車の警笛、また音の大きさにかかわらず、その場において正体不明の音も含まれる音です。このレベルの音を聞いた場合、我々は何の音か?なんだろうと意識を集中したり、注意を払ったりして、その音の正体が分かるまでは、意識的な注意のレベルから消え去らない。
- ●原始的・背景レベル
- 日常生活において絶えず我々を取り囲んでいる背景雑音のレベル
つまり、換気扇の音・冷蔵庫の音・風の音・自動車の走る音など様々です。これらの音を日常聞くことによって、我々はすべて何事もなく生活が進行しているという一種の安堵感も得られるとともに、生活やコミュニケーションにおいて、これらの音を意識的に聞くことはせず、記号のレベルである会話に集中できるのです。
以上のことから、比較的軽度難聴でも、最初に失う原始・背景レベルの音も非常に重要でこの音を聞かないため、もしくは失うためにちょっとした音に反応して緊張したり、周囲に雑音がある場合の会話がますます聞き取りにくくなってしまいます。
信号・警告レベルの音でもその音の正体が分かれば、我々は自然とあまり意識しない、原始・背景レベルと判断します。
- ●補聴器を水や雨に濡らさないようにしましょう。
- 入浴時や水泳、突然の雨や傘をさしていても濡れそうな場合など
- ●補聴器を落とさない様にしましょう。
- 帽子や衣服の着脱、クシで髪をとかす場合や補聴器を取る場合に注意する
- ●熱、低温、湿気、塵の影響を受けないようにしましょう。
- 炎天下もしくはマイナス気温での使用、非常に湿気の高い場合、粉塵など影響のある場合は使用を避ける。梅雨や夏場など湿気や汗の多い季節は特に、乾燥剤ケースや乾燥箱を使用して、補聴器の乾燥を保つ
- ●補聴器をきれいに保ちましましょう。
- 挿耳型の補聴器や耳掛け型、箱形のイヤホンやイヤモールドの先は耳あかがつきやすいので、柔らかい布やティッシュペーパーなどで掃除をまめにする
- ●自分で修理しないようにしましょう。
- 自分で補聴器の内部を開けたり、分解修理したりしないようにしましょう。
きこえや補聴器の音や調子がおかしいと少しでも感じた場合は、すぐに耳鼻咽喉科専門医や認定補聴器専門店に相談しましょう。